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7月8日、長年会っていなかった古い友人で、ギタリストのI君が亡くなった。食道がん。1975年、私が住んでいたロス・アンジェルスのアパートにやってきた。ウィリー・ミッチェルやアル・グリーンのHi Soundに憧れて、メンフィスへ単身で修行に行く前にしばらく泊まっていった。メンフィスでは、アン・ピープルズとドン・ブライアント夫妻の知己を得た。70年代から80年代にかけて親しかった友人である。私より3歳下。

 

私の運転するオンボロのシボレー・シェヴィ(60年代に、アメリカがコンパクトカーを作った頃の車。デザインを調べたら、多分シェヴィII  ノバSS 1966)で、彼とともにサンフランシスコの対岸のバークレーへ行った。今は亡き砂川正和君も一緒だった。免許を取ったばかりで、初めての長距離ドライブ。大阪の雑誌の「プレイガイドジャーナル」が組んだツアーで、夏休みだから部屋があいているUCバークレー校のドミトリーに知り合いがたくさん泊まっていた。そこでうちの奥さんに初めて会った。彼女は、私の友人の女性にさそわれてこのツアーに参加していた。

 

南條竹則さんから、ご自身が書いた『吾輩は猫画家である ルイス・ウェイン伝』を送っていただいた。集英社新書ヴィジュアル版。

 

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フィレンツェに行った。フィレンツェへは、日本から直行便がない。パリで乗り換え。パリといってもシャルル・ド・ゴール空港。行きは3時間35分待ち(接続便のAir Franceが遅れたので30分プラスで本当は4時間)、帰りは2時間40分待ち。 フィレンツエへは、ローマから鉄道で1時間半で行ける。次はそうしたい。

 

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『私は詩をこう考える』ポエムライブラリイ1/東京創元社/新書判/装幀:花森安治/1955年

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フォントワークスから電話がかかってきた。「本の雑誌」の私の連載〈装丁ガンコ堂〉に、2月号で筑紫明朝オールドAのことを書いた、そのクレームかと思ったら〈LETS〉の売り込みだった。モリサワの〈パスポート〉など、必要のないフォントがずらずらついている年間契約などはしない。ほしい書体だけ単体で買うとこたえておいた。たずねてみると「本の雑誌」そのものを営業マン氏は知らない。椎名誠さんと目黒考二さんたちがつくった、今年で40年になる日本を代表する書評誌なのだ。文字の勉強会をしている若い人たちも知らなかった。表紙は和田誠さんのデザイン。5月10日頃に出る6月号は、「創刊40周年記念特大号!」と謳っている。それと、創刊号から10号までの10冊が復刻されて、箱入りで発売されるという。このBOXセットは5月20日ごろ発売だ。

 

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不気味なポスターだ。奇妙なゴシック体で、あまり感心しないコピーがブルーの抽象的な画像(TVCMだと筆で描いている動画が出る)をバックに配されている。筆のストローク。具体美術の白髪一雄さんの作品を使うとか、あれを真似てやってみるとか考えなかったのかな。白髪さんは筆じゃなく足だけど。

 

「保険は冒険から生まれた」

 

何、それ? 保険と冒険では対立する考えではないのだろうか。〈冒険〉のために〈保険〉をかけておきなさいということか。このゴシック体は仮名の太さにばらつきがある。エレメントの先端の角が少し丸い。直線の両方の先までが極端な広がり。写植期の書体をまねているように見えるが、これほど極端なのものはなかったかもしれない。

 

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『Ah-hA to Zig-Zag』マイラ・カルマン/Cooper Hewitt/上製/ジャケットなし/ページサイズ:217ミリ×280ミリ/2014

サブタイトルは、31 objects from Cooper Hewitt, Smithsonian Design Museum

 

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マイラ・カルマンさんの新しい絵本。基本はABCブックだが、まともなアルファベットの本ではなく、工夫があるので面白い。2014年12月に改装が終わった、Cooper Hewitt, Smithsonian Design Museumのコレクションの中から31点を、AからZまでのイニシャルで紹介している。
扉には、「マイラ・カルマンがこの博物館に行きました。彼女が、コレクションから好きなものを選んで、あなたのためにこの本をつくりました。すべてあなたのために。」と書かれている。

 

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『アメリカン・スナイパー』クリント・イーストウッド監督/2014年

 

新宿へ出たついでに見に行く。初日なんて何十年ぶりだろうか。DVDばかりで、年に一度ぐらいしか映画館に行かない情けない映画好き(と言えるか)だが、この映画は劇場で見たかった。とか言いつつ、映画館でのクリント・イーストウッドの新作はずっと見逃してばかり。

 

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2月も更新は1回だけで終わり3月になった。このブログは、なんだか雑誌みたいになってしまう。ついつい話題をたくさん入れてしまう。今回も長くなった。これでも省いた話がある。次からはもっとシンプルに心がけよう。

 

「本の雑誌」の連載は3回目。新書の帯のことを書いています。3月10日頃発売の4月号にも新書のつづきの話。

 

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1月30日の雪は、天気予報の通りお昼から雨になった。去年の大雪の前にうちの奥さんが「島忠」で買ってきたシャベルは役に立つ。大きいのに軽くて、たくさんすくえる。いつものように、マンションの前を雪かきする。雨が降ればすぐに溶けるから、雪かきしても無駄なようだが、歩いていると溶けかけの雪はすべりやすい。毎度のことだが、自分の家の前だけでも雪をどけてくれていると歩きやすい。

 

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近所の中野富士見中学校跡の工事風景。特別養護老人ホームになるという。1986年に日本中を驚かせた、いじめの事件があった学校。その後、たくさんの〈いじめ〉がおきたので、今はもうみんな忘れているかもしれないが、日本の〈いじめ自殺〉の最初らしい。93年にこの町にこしてきたときに、ここがあの中学なのだと思い出した。2009年に廃校。なかなか跡地の利用がきまらずほったらかされていた。去年の秋からやっと工事が始まって、来年の春には完成する予定。樹木や茂みがあるので狸が棲みついていた噂もある。近所に狸が出没するし、我がマンションでも家人が見かけている。狸の巣があるとしたら、この中学校かもしれないと二人で話していた。狸は都内でもけっこう出るらしい。阿佐ヶ谷に住んでいる知り合いが、庭で狸を見たと言っていた。富士見中学は木が多く、校門のそばには見事なしだれ桜があったのだが、今は遠くに見える三本の木だけしか残されていない。以前に工事担当の区役所のひとにたずねたときに、ある程度の木は残すというようなことを言っていたが、はたして桜たちは戻ってくるだろうか。

 

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